吉方方位　九星気学で運勢は良くなる　【１】

人生は予測不可能な瞬間で満ちています。九星気学は、生まれた瞬間の気を九つの星になぞらえ、個人への運勢への影響を解き明かします。

九星気学の基礎

九星気学の起源と歴史

九星気学は、古代の東洋文化に根付いた占術であり、宇宙と人間の関係を理解するための叡智です。九星気学は、天上にある星を実際に意味しているわけではありません。この星は、宇宙のエネルギーと人間の運命を結びつけ、個人の性格や運命を関連付ける疑似的な星で占う方法が九星気学です。

九星気学の歴史は、数千年前にさかのぼり、その初期の形態は、古代中国の哲学者や占い師によって発展させられました。彼らは、天体観測や自然現象の観察から、宇宙の法則と人間の運命に関する洞察を得て気学術として発展しました。

この知識は日本にも伝わり、日本独自の発展を遂げました。日本では「九星別命式」として知られ、個人の性格や運勢を分析するために広く使用されています。また、韓国などの東アジア諸国でも九星気学のバリエーションが存在し、人々の生活に影響を与えています。

この占術の普及と発展には、東洋の叡智と哲学が組み合わさり、人々に自己理解と運命への洞察を提供してきた豊かな歴史が反映されています。明治時代に入り民間の学者たちがこの難しい理論をわかりやすく解説したことで、日本式のオリジナル方位術が発展し、これが現代の九星気学となりました。わかりやすいことで、民衆にも受け入れやすく、また日々の暮らしを幸せに導くための占いであったことから流行し今に至りました。

九星の意味

九星気学は積極的な運命学です。

九星気学は、四柱推命で言うところのいわゆる命式の情報だけで人の一生を判断するのではなく、「運は育て、育み、実らせることができる」という考えを活用する運命学として、古代中国で伝承されてきました。日本には百済の頃に伝わり、その後発展してきました。

気学では「天」「地」「人」の3つの状態に着目して運命を読み解こうとするものです。天とは天体やその運行、天候、時間によって変化する運命を指します。地とは地球の環境、土地の形、住居、空間によって変化する運命を指します。人とは人間の思考や行動によって変化する運命を指します。さらに、天と地が人に及ぼす影響を自然界の法則ととらえ、その法則によって未来を予見し、行動することで運命を切り開こうとする気学が研究されてきました。

九星とは、「天地万物は陰陽の相対する力によって構成され、生命力を持っている」という陰陽思想と、「森羅万象すべてのものは木・火・土・金・水の五行の無限の変化によって創造される」という古代中国の天文学の五行説を組み合わせたものです。

この2つの考え方に基づき、九星気学では「気とは一定のサイクルで巡る現象である」という見解を示し、それぞれの気を9つのタイプに星を分類し命名しました。それが、一白水星・二黒土星・三碧木星・四緑木星五黄土星・六白金星・七赤金星・八白土星・九紫火星です。

私たちは、いつこの世に生まれ、どの九星現象の影響を受けたかによって、先天的な性格や宿命的な傾向を診断することができます。

九星の構成

九星の構成は一白水星、二黒土星、三碧木星、四緑木星、五黄土星、六白金星、七赤金星、八白土星、九紫火星の九つの星から成り立っています。九つの星は五行説の「木火土金水」の性質を持っていて助け合う相性と打ち消し合う相性があります。

九星のそれぞれの特性を簡単に説明します。

九星 （読み）	五行	意味
一白水星 （いっぱくすいせい）	水	思慮深く感受性が豊かな性格。直感力があり、芸術的な傾向がある。礼儀正しさや人懐っこさがあり、人間関係を大切にする。
二黒土星 （じこくどせい）	土	穏やかで安定感のある性格。責任感が強く、信頼性が高い。実務的で努力家であり、計画的に物事を進める。
三碧木星 （さんぺきもくせい）	木	積極的で活動的な性格。創造力とリーダーシップの才能を持つ。新しいことにチャレンジすることを好み、冒険心が旺盛。
四緑木星 （しろくもくせい）	木	独立心が強く、自分らしい道を切り開こうとする性格。創造力があり、独自の視点を持つことが多い。変化を受け入れやすく、柔軟性がある。
五黄土星 （ごおうどせい）	土	安定感と堅実さが特徴。責任感が強く、信念に忠実。礼儀正しさや誠実さがあり、信頼されることが多い。
六白金星 （ろっぱくきんせい）	金	社交的で愛される性格。対人関係に優れ、協力的で調和を重視する。芸術や美に敏感で、美的センスが高いことが多い。
七赤金星 （しちせききんせい）	金	知識欲が旺盛で、学ぶことを愛する性格。論理的思考と洞察力を持つ。知識を共有し、他人に教えることを好む。
八白土星 （はっぱくどせい）	土	誠実で責任感が強い性格。達成志向があり、目標に向かって努力する。組織やコミュニティでのリーダーシップが多い。
九紫火星 （きゅうしかせい）	火	精力的で行動力があり、競争心が旺盛。目標に向かって情熱的に取り組む。チャレンジと冒険を求めることが多い。

これらの特性は一般的な傾向を示しており、個々の人の性格はさまざまな要因に影響されます。九星気学では、これらの星座が個人の性格や運命に影響を与える要因として考えられています。

九星気学における基本用語

・陰陽

気学ではいろいろな言葉が出てきます。まず、陰陽について説明します。陰陽とは、相反する性質を持つ「陰」と「陽」という二つの気が互いに対立しながらも共存し、万物を生み出していくことを表します。

・五行

五行とは、「五行説」によれば、自然界のあらゆるものは木・火・土・金・水の五要素から成り立っており、これらの五つの要素が盛衰（消長）しながら繰り返し循環することによって、万物の生成が行われていくとされます。

・十干

気学を構成する要素として、十干は重要です。天のエネルギーを木、火、土、金、水の五行そして陰陽に分類したものです。読み方は、きのえ、きのと、ひのえ、ひのと、つちのえ、つちのと、かのえ、かのと、みずのえ、みずのと、の10通りの読み方があり、これらは陽、陰、陽、陰、陽、陰、陽、陰、陽、陰と順番に並んでいます。

木の五行は、きのえ、きのと、色は青緑で、甲は「大きな木」を表し、乙は「草や花」を象徴します。

次に火の五行、ひのえ、ひのと、です。色は赤で、丙は太陽を、丁はあかりやひかりを意味します。

土の五行は、つちのえ、つちのと、です。これらは黄色を象徴し、戊は山や固い山土を、己は田んぼの土や畑を表します。金の五行は、かのえ、かのと、と呼ばれ、刀や剣を表し、色は白です。

水の五行は、みずのえ、みずのと、です。壬は川、海を、癸は雨やつゆを象徴します。

・十二支

「十二支」とは、子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の12種類を指し、月や季節、方角、時刻を表すのに使われます。

十二支の図は下記の表が感覚的に覚えやすいです。

・年と月

現在は、太陽歴が採用されていますが、気学では、旧暦を基本に2月4日前後の立春を1年の始まりとしています（24節季の考え方）。二十四節気は、年間を24の季節に分けたものです。これらの季節は、太陽の位置や地球の軌道の変化に関連し毎年太陽の動きに基づいて計算され日にちが微妙に違っています。以下に、二十四節気の一覧とその日付を表形式で示します。