命式作成は、四柱推命の入り口です。ネット検索して、生年月日と生まれ時刻を入力しさえすれば今の時代は一発で命式ができてしまいます。
しかし、初心者の方は命式の作り方を一度理解しておくことが命式解読の上でも役に立ってきます。
記事も8回目となってきましたので、そろそろ初心者の方にも命式の書き方を学んでいただくのもちょうどいい四柱推命の学習の機会ではないかと考え特集しました。
今回は、四柱推命の命式作成手順をわたしも覚えたてですが、がんばって紹介いたします。例えば、1997年1月3日15時過ぎ生まれの女性の場合を例にとって説明したいと思います。
まず年柱を旧暦で確認し、その結果を用いて月柱、日柱を求める。実際の命式作成例を通じて、天干と地支だけでなく、空亡、大運までを作成する方法を説明していきます。
四柱推命を習い始めたけれど、まだ命式作成は学んだことがない方。命式の作成で節入りという旧暦との関係で生年月日を照らし合わせると作成にいまいち自信がない方に基本を学んでいたでけるのでお勧めです。
実際に万年暦を使って命式を書いて見ましょう
私は小さな万年暦を使用しています。
実際に使っている万年歴は下の通りです。
万年歴は、どこの万歴を使っても問題ないと思います。
また、この記事を読めば万年歴は必要ないのかもしれません。
でも、わたしのような初学者は命式のしくみを理解するためにも一度は購入されるのがよいでしょう。
それでは、例題を使って命式を実際に書いてみましょう。
【例題】 1997年1月3日15時過ぎ生まれ (女性)
年柱を出す
まず、年柱です。
この方は1月生まれの2月初旬(4日前後)前ですので、旧暦で新年前に生まれています。
よって、年柱を割り出すときには、万年暦の1997年を見てはいけません。
1997年の2月節入日時を見ると4日4時3分と分かります。
1997年2月4日4時3分以前に生まれた方は前年の生まれと言うことです。 1996年を見てください。
年柱は、丙子であることが、わかります。
(この年の節入り後に生まれた方(2月4日以降の方)は、素直に年柱は丁丑となります。)
月柱を出す
次は月柱です。
1月は節入り5日の16時26分です。
この方は、1月3日です(1月の節入り前生まれ)ので、前月12月の枠を見ます。
そうすると月柱は庚子ということが分かります。
日柱を出す
次に日柱です。
日柱は1月3日生まれですので、同じページの表の番号と言う部分に着目します。
なぜ、1月で見るかと言うと
万年歴は、それぞれ月の1日から順番に命式の日柱に適合する数字をすでに計算して割り振ってあります。月の頭からの始まりですので、ここでは節入りは関係ありません。
ですので、生まれつきが1月ならば1月の欄の数字を拾うことが必要になってきます。
1月を見て番号は39ということがわかります。
(ここで12月を見ないのは、番号は、生まれ月を基準に計算されているためです)
干支順位並びに空亡早見表(わたしの万年歴では最初のページにあります)で42を見ると乙巳であることが分かります。
時柱を出す
次は時柱です。
時柱は生時が15時過ぎで定まった日柱の干が乙なので、時間の干支早見表から甲申とわかります。
ここまでに、求めた命式をまとめると以下のようになります。
ただし、まだ空亡と大運を求めていません。次の章では、空亡、大運を順次割り出します。
時 | 日 | 月 | 年 | 天干/地支 |
---|---|---|---|---|
甲 | 乙 | 庚 | 丙 | 天干 |
申 | 巳 | 子 | 子 | 地支 |
空亡 | : ? | |||
大運 | : ? | ・・・ |
空亡を出す
5)空亡
空亡は年柱の空亡、日柱の空亡を出します。
前述の干支順位並びにある空亡早見表から丙子ならその最下段から申酉、乙巳なら寅卯
とわかります。
大運を出す
大運を求めます。年柱の丙は陽の干、性別が女性から大運は逆行運とわかります。
男・女 | 年柱の干が陽干の場合の順・逆 | 年柱の干が陰干の場合の順・逆 |
---|---|---|
男性 | 順行運 | 逆行運 |
女性 | 逆行運 | 順行運 |
逆行運ですので、生日3日が前月の節入り日から何日経過したかを求めます。
1996年の12月の節入りは7日で12月は31日までなので25日間で1月になりその後3日
経過しているので25+3=28です。
これを3で割る(大運の説明を読んでください)と9余り1で繰下げ9となります。
よって大運を定めるのは次のようになります。
大運は0歳を月柱の庚子をスタートに逆行運を9歳を基準に9歳、19歳、29歳、、、
と言うよう加算していきます。(大運は10年づつで切り替わります)
これに天干の庚をスタートで逆に己、次は戊、丁となり、
地支は子をスタートに亥、次は戌、酉となります。
つまり、0歳庚子、9歳己亥、19歳戊戌、、、となります。
月令を出す
生まれた月が寅月、巳月、申月、亥月の場合
生まれた月の一二支をご覧ください。生まれ月によって、旺ずる月令はかわります。
生まれた月とその月に対応する月令を表にまとめます。
まず、生まれた月が、寅、巳、申、亥の月の場合以下の表のように月令はそれぞれ甲、丙、庚、壬になります。
生まれた月 | 月令 |
---|---|
寅月 | 甲 |
巳月 | 丙 |
申月 | 庚 |
亥月 | 壬 |
上記の表を参考にして、生まれた月から得られる月令を覚えておきましょう。
生まれ月が卯、午、酉、子月に該当する場合
「生まれ月が寅、巳、申、亥月に該当しない場合」は以下に進み、次の地支かを確認します。以下は、第2ステップの月令と天干の対応です。第2ステップは、生まれ月が卯、午、酉、子月に該当する場合です。少し難しいですが、難しい場合は、卯月は月令が木の五行、午月は月令が火の五行、酉月は月令が金の五行、子月は月令が水の五行と覚えておくだけでも良いと思います。
生まれた月 | 月令 |
---|---|
卯月 | 甲 (節入りより六日まで)、乙 (それ以降) |
午月 | 丙 (節入りより六日まで)、丁 (それ以降) |
酉月 | 庚 (節入りより六日まで)、辛 (それ以降) |
子月 | 壬 (節入りより六日まで)、癸 (それ以降) |
土の五行に該当する月の月令
生まれた月が寅月、巳月、申月、亥月の場合でもなく、生まれ月が卯、午、酉、子月に該当する場合でもない場合、すなわち、生まれた月が土の五行に該当する場合の月令について、以下に表にしました。
生まれた月 | 月令 |
---|---|
辰月 | 乙 (節入りより12日まで)、戊 (それ以降) |
未月 | 丁 (節入りより12日まで)、己 (それ以降) |
戌月 | 辛 (節入りより12日まで)、戊 (それ以降) |
丑月 | 癸 (節入りより12日まで)、己 (それ以降) |
これにより、土の五行に属する月支に生まれた場合の月令を確認できます。
この例題(1997年1月3日15時過ぎ生まれ 【女性】)の場合、子月生まれですので、壬 (節入りより六日まで)、癸 (それ以降)が適用されます。1月3日は1月の節入り前なので1996年の12月の節入を見ます。12月の節入りは7日ですので節入り後、6日以上経過して1月3日になっています。
よって、月令は癸となります。
まとめ
ここまでをまとめると、1997年1月3日15時過ぎ生まれ (女性)の命式は以下のようになります。
時 | 日 | 月 | 年 | 天干/地支 |
---|---|---|---|---|
甲 | 乙 | 庚 | 丙 | 天干 |
申 | 巳 | 子 | 子 | 地支 |
| | (癸) | ←月令 | |
空亡 | 寅卯 | | 申酉 | |
大運 | 0庚子 | 9己亥 | 19戊戌 | 29丁酉 |
命式は、このように求めるのです。
ただ、今はネットで検索すればすぐに命式を出すことができるので難しい場合は無理に覚える必要はありません。(今回、命式を割り出しました。生まれた場所によって時差があるため、その時差を命式の作成の考慮に入れる流派もあります。ご自身で勉強され、どのやり方で割り出した命式が良いかを判断するようにしてください。)
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