生命の樹とタロット: 数秘術の恋愛と奥深い関連性

こんにちは、タロットカードの世界へようこそ。今回は、生命の樹のタロットカードについてお話ししたいと思います。

生命の樹とタロットカードの結びつきは、主に概念やシンボリズムのレベルでのものであり、それぞれのタロットカードが特定のセフィラや小径と直接対応しているわけではありません。生命の樹の概念やシンボリズムが、タロットの解釈や理解に影響を与えることがあります。

カバラの生命の樹とは？

カバラ生命の樹とは、ユダヤ教の神秘主義であるカバラにおける最も重要な図像です。カバラとは、ユダヤ教の聖典であるトーラー（旧約聖書）に隠された秘密や真理を探求する学問です。カバラでは、神は無限であり、人間には理解できない存在だと考えられます。しかし、神は自らを表現するために十個の属性や力を創造しました。これらをセフィロト（輝き）と呼びます。セフィロトはそれぞれ異なる性質や役割を持ちますが、互いに結びついて一つの完全な体を形成します。このセフィロトが配置された図形がカバラ生命の樹です。

生命の樹の基本概念

カバラ生命の樹は、上から下へと三つの柱に分かれています。左側の柱は力や行動を表し、右側の柱は知恵や受容を表します。中央の柱は均衡や調和を表します。

また、上から下へと四つの世界に分かれています。最上部の世界はアツィルート（発散）と呼ばれ、神そのものが存在する世界です。次に下がった世界はベリアー（創造）と呼ばれ、神が創造した天使や精霊が存在する世界です。さらに下がった世界はイェツィラー（形成）と呼ばれ、想像力や感情が支配する世界です。最下部の世界はアッシャー（行為）と呼ばれ、物質的な現実が存在する世界です。

概念	説明
アツィルート（発散）	カバラの生命の樹の四つの世界の中で最も高いもの。また、「神に近い」または「発散の世界」とも呼ばれ、純粋な神性の領域であり、生命の樹の上位の三つのセフィロト（球体）と関連付けられています。
ベリア（創造）	四つの世界の中でアツィルートに続くもので、「創造の世界」として知られています。ベリアはアツィルートが創造されたのではなく発散したので、無から作られた最初の世界であり、天使は自分自身が神とは異なる存在であることにぼんやりと気づいています⁹。
イェツィラ（形成）	四つの世界の中でアツィルートとベリアに続くもので、「形成の世界」として知られています。イェツィラでは、ベリアで創造された基本的な要素が形成され、非永続的な天使がこの世界に住んでいます⁷⁸。
アッシャー（行為）	“アッシャー”という用語は、カバラの概念ではなく名前のようで、ヘブライ語では「幸福」や「祝福された」という意味の名前です³。聖書では、アシェルはヤコブの八番目の息子であり、この概念はカバラの四つの霊的な世界の中で物質の現実が存在する最後のものです。

セフィロトとは？

生命の樹は、10個の円（セフィロト）と22本の線（パス）からなり、それぞれが特定の意味や象徴を持ちます。

セフィロトとは、神の無限なる存在から派生した10個のエネルギーセンターで、神の性質や人間の魂の側面を反映しています。セフィロトは、上から下へと降下する順に以下のように呼ばれます。

セフィラ	日本語	英語	意味
1	ケテル（冠）	Keter (Crown)	神の意志や無限なる可能性を表す最高位のセフィラ。
2	コクマー（知恵）	Chokhmah (Wisdom)	神の知性や創造的な力を表す第二位のセフィラ。
3	ビナー（理解）	Binah (Understanding)	神の理性や分析的な力を表す第三位のセフィラ。
4	チェセド（慈悲）	Chesed (Grace)	神の愛や寛大さを表す第四位のセフィラ。
5	ゲブラー（判断）	Gevurah (Heroism)	神の正義や厳格さを表す第五位のセフィラ。
6	ティファレト（美）	Tiferet (Splendor)	神の調和や美しさを表す第六位のセフィラ。
7	ネツァク（勝利）	Netzach (Eternity)	神の活力や情熱を表す第七位のセフィラ。
8	ホド（栄光）	Hod (Grandeur)	神の輝きや知識を表す第八位のセフィラ。
9	イェソド（基礎）	Yesod (Base)	神の安定や実現を表す第九位のセフィラ。
10	マルクト（王国）	Malkuth (Kingdom)	神の統治や物質的な世界を表す第十位のセフィラ。

特に恋愛について見てみると以下のような解釈となります。

セフィラ	日本語	恋愛に関する意味・関係性
1	ケテル（冠）	無条件の愛、神聖な絆
2	コクマー（知恵）	知的な繋がり、コミュニケーション
3	ビナー（理解）	深い理解と感情の共有
4	チェセド（慈悲）	寛大さ、許し、受け入れ
5	ゲブラー（判断）	バランスの取れた関係の維持
6	ティファレト（美）	恋愛における内面と外面の美しさの調和
7	ネツァク（勝利）	理想の相手に対する障壁を挑戦し乗り越える力
8	ホド（栄光）	恋愛に対するあなたの心の誠実さ、信頼性
9	イェソド（基礎）	相手が自分に対して恋愛を考える安定した基盤、信頼関係
10	マルクト（王国）	現実世界での愛の表現

ケテル（冠）

「Keter（ケテル）」はヘブライ語で「冠」や「王冠」を指し、神の本質や意志、無限の光や生命の源とされます。これは神の最初の発現であり、他のセフィラの原点であるため、理解や言葉では捉えられない存在です。カバラ思想では「Keter（ケテル）」を通じて神と人間がつながると考えられますが、その到達には高度な霊性や修行が必要で、一般的には神秘家や聖人にしか開かれていない領域とされています。この存在は最高の目標であり、同時に最大の謎であり、人間が神に近づくためには「Keter（ケテル）」を理解しようとすることが重要であり、その追求自体が霊的成長につながります。

コクマー（知恵）

「コクマー」は、ヘブライ語で「知恵」を意味するセフィラで、カバラ思想において「Keter（ケテル）」から派生した神の創造的な力や知恵を象徴する存在です。神の意志や計画を実現するための知恵や洞察力を備え、神の無限な可能性を表す「Ein Sof（アイン・ソフ）」と深い関連があります。コクマーはアイン・ソフの光を受け取り、それを他のセフィラに伝える使命を担います。

男性的なエネルギーを有し、「Binah」はその対極にある女性的なエネルギーを表すとされます。コクマーとビナーが結びつくことで創造が生まれ、その子供として「Tiferet（ティファレト）」が誕生します。Tiferetは神の美や調和、愛を象徴し、人間の魂とも関連しています。

コクマーはカバラにおいて重要なセフィラであり、神の知恵や創造力、可能性を示すだけでなく、神や人間、他のセフィラとの深い関係を通じて神の本質や目的に近づく手助けをしています。

ビナー（理解）

「ビナー」はヘブライ語で「理解」や「洞察力」を示し、カバラのセフィラの一つです。神の知恵を受け取り、具体的な形にする力で、創造の母と呼ばれる存在です。ビナーは時間と空間の法則を制定し、左上に位置する女性的なエネルギーを持つセフィラで、水の元素と関連づけられます。サターン（土星）と対応し、制限や規律を象徴します。

ビナーの色は黒や青紫色で、神名はエロヒム（Elohim）。ビナーの天使階級はアラリム（Aralim）で、「強力な者たち」として知られています。瞑想や祈りを通じてビナーにアクセスする方法がありますが、深い理解や洞察力をもたらす反面、厳しい試練も伴います。ビナーを通じて学ぶことで成長し、高い次元へ進むことが可能です。

チェセド（慈悲）

「チェセド」は他者への愛や思いやりを育むカバラのセフィラで、自分の才能や創造性を発揮し、喜びを感じることを促進します。しかし、過剰な愛情は現実逃避や無責任を生む可能性があり、不足すると孤独感や創造性の喪失が起こることも。ゲブラーとの調和が重要で、ゲブラーの厳しさとチェセドの柔らかさがバランスを取り、神の正義と慈悲の双方を体現することが人間の成長において重要です。

ゲブラー（判断）

「ゲブラー」はヘブライ語で「判断」や「力」を指し、カバラの樹の第5のセフィラです。神の正義や慈悲を象徴し、罪や悪に対する裁定の役割を果たします。赤い色で表されるゲブラーは、神の力と威厳を象徴しています。

このセフィラは人間の成長にも関連しており、自己責任や規律、自己矯正を奨励します。欲望や感情に振り回されず、正しい判断と選択を促進します。内なる力や信念を発揮し、困難に立ち向かう力を引き出しますが、過剰な場合は他人に対する批判的な態度や暴力性を生む可能性があります。

ゲブラーは他のセフィラとのバランスが重要で、特に「チェセド」（慈愛）との調和が強調されます。チェセドは神の愛や恵みを示し、青い色で表されます。ゲブラーとチェセドのバランスが崩れないように調整されることで、正しい方向に導かれます。

ティファレト（美）

「ティファレト」はヘブライ語で「美」や「調和」を意味し、カバラの中心的なセフィラとして、上位と下位のセフィラを結ぶ枢軸と見なされます。神の愛と慈悲の表現であり、人間の魂と神との関係を象徴します。黄色はティファレトに関連する色で、太陽や光を表し、ラファエルという天使が癒しと知恵をもたらします。ティファレトは太陽と関連し、生命力や創造力を象徴し、ライオンやトパーズといったシンボルが王権や美しさを表現します。ティファレトのエネルギーを活用することで、本質や目的を見つけ、神との調和を感じ、他者や全体に対する愛と慈悲を育むことが可能です。

ネツァク（勝利）

「ネツァク」はヘブライ語で「勝利」や「永遠」を意味し、第7のセフィラとしてカバラの木に位置します。感情や情熱、美、芸術を司り、神の愛や慈悲を表現する力が内在します。ティファレトと対極にあり、Hodと呼ばれるセフィラが介在します。Hodは論理や分析、知識を司り、神の正義や法則を表現します。これら3つのセフィラはカバラの木で重要な位置を占め、Yesodへとつながります。Yesodは基礎や基盤、現実を司り、神の意志や目的を表現します。次に進むと、第10のセフィラであるMalkuthに至ります。Malkuthは王国や世界、物質を司り、神の創造や存在を表現します。ネツァクを理解することで、神とのつながりを深め、自己や他者、世界との関係を豊かにすることができます。

ホド（栄光）

「ホド」はヘブライ語で「栄光」や「輝き」を意味し、知性や理性、分析力、言語能力を司る第8のセフィラです。ゲブラの対極に位置し、冷静さや論理性、秩序を象徴します。神秘的な知識や魔術的な技法とも結びつき、水星やヘルメス神がその象徴です。ホドは思考や言葉を整理し、正確に伝える力を高めますが、過剰になると理想化しすぎて現実との乖離が生じ、他者との対立を引き起こす可能性があります。不足すると表現力が制限され、浅はかな判断を招く傾向があります。ホドをバランスよく活用することで、柔軟性と寛容性を保ちつつ、自分の思考や言葉に責任を持つことが重要です。ホドはカバラの木の中で重要な位置を占め、自己と外界との円滑なコミュニケーションを通じて栄光と輝きをもたらします。

イェソド（基礎）

「Yesod（イェソド）」は第9のセフィラで、「基礎」や「基盤」を意味します。生命の下部に位置し、創造のエネルギーを受け取り、具現化する役割を果たします。夢や想像力、直観と物質的な現実の架け橋であり、月と関連付けられ、変化やサイクル、感情や無意識を象徴します。イェソドがバランスされると、自己の真実に従い、創造性や感受性を発揮できます。逆に不足すると、現実逃避や妄想に陥る可能性があります。イェソドを調和させるには感情や直観に注意を向け、夢やメディテーションを通じて無意識と対話することが重要です。内なる世界と外なる世界を結ぶイェソドは、理解と活用によって、内なる光を現実に映し出すのに役立ちます。

マルクト（王国）

第10のセフィラ「マルクト」は、カバラの神秘思想における最下位のセフィラで、神の王国や現実世界を象徴します。このセフィラは物質化の役割を果たし、神と人間の接点であり、女性的な性質を持ちます。マルクトを通して神の愛や栄光が具現化され、人間は神に近づくことができます。しかし、物質的な欲望に引きずられることで神から遠ざかり、罪や欠陥の源となる可能性があります。この状態を「ケリポット」と呼び、神の光を失ったセフィラとして認識され、人間はマルクトを浄化し、神に帰依することでケリポットから解放されるとされています。

ダアト (実体を持たない神と人間の架け橋)

第１から第10までのセフィラとは一線を画したダアトもカバラのセフィラの一つで、神秘的な知識や洞察を象徴します。他のセフィラと異なり、ダアトは実体を持たず、神と人間の架け橋とされます。ダアトはセフィロトの描写に常に現れるわけではなく、抽象的には他のどのセフィラの要素でも配置できる「空のスロット」として考えられることもあります。高次の精神的なレベルが必要であり、到達は危険を伴います。神の光と闇を含むダアトは、バランスが重要であり、触れることで自己を超えつつも、自己の存在を失う可能性もあります。上の図の生命の樹でしばしば、uranaiuuu.comで書かれた場所にダアトが来る場合があります。

セフィラと色、宝石・原石、惑星、天使の関係

セフィラはユダヤ教のカバラ思想における神の属性や創造の段階を表す概念であり、10個＋１個のセフィラが神の名前や色、宝石・原石、惑星、天使、などと関連しています。

セフィラ	数字	色	宝石	惑星	守護天使
ケテル	1	白	ダイヤモンド	海王星	メタトロン
コクマー	2	灰色	トルコ石	天王星	ラツィエル
ビナー	3	黒	真珠、鉛	土星	ザフキエル
ケセド	4	青	サファイア 錫	木星	ザドキエル
ゲブラー	5	赤	ルビー、鉄	火星	カマエル
ティファレト	6	黄色	金、黄玉	太陽	ミカエル
ネツァク	7	緑	エメラルド 銅	金星	ハニエル
ホド	8	橙	水銀 オパール	水星	ラファエル
イェソド	9	紫	銀	月	ガブリエル
マルクト	10	レモン色、オリーブ色 小豆色、黒	水晶	地球	サンダルフォン

カバラの生命の樹の22の経路

カバラの生命の樹の22の経路は、10のセフィロトをつなぎ、霊的な悟りへの旅の象徴的な地図を形成しています。

各経路は特定のセフィロトの組み合わせに対応し、ヘブライ文字の22の文字、タロットの大アルカナのカード、占星術のサインなどと関連付けられることがよくあります。解釈は異なる場合があり、以下は22の経路の意味の概要です。

番号	経路	意味	タロットカード
11	ケテル-ホクマ	最初の渦巻き	魔術師
12	ケテル-ビナ	啓発の知性	女教皇
13	ケテル-ティファレト	透明な知性	皇后
14	ケテル-ダアト	点滅する知性	皇帝
15	ホクマ-ビナ	統一の知性	教皇
16	ホクマ-ケセド	仲介の影響の知性	恋人
17	ホクマ-ゲブラ	意志の知性	戦車
18	ビナ-ケセド	影響の知性	力
19	ビナ-ゲブラ	秘密の知性	仙人
20	ケセド-ゲブラ	試練の知性	運命の輪
21	ケセド-ティファレト	調停の知性	正義
22	ケセド-ネツァク	忠実な知性	吊るされた男
23	ゲブラ-ティファレト	配置の知性	死神
24	ゲブラ-ホド	想像力の知性	節制
25	ティファレト-ネツァク	影響の知性	悪魔
26	ティファレト-ホド	刷新の知性	塔
27	ティファレト-イエスォド	自然の知性	星
28	ティファレト-マルクト	輝きの知性	月
29	ネツァク-ホド	肉体の知性	太陽
30	ネツァク-イエスォド	収集の知性	審判
31	ホド-イエスォド	永続の知性	世界
32	イエスォド-マルクト	活動の知性	宇宙

セフィロトの組み合わせによる経路（パス）とタロットカードとの関連

経路（パス）は、大アルカナのカードとの関連付けて説明される場合があります。
大アルカナについてはわたしの別の記事でも紹介していますので、参考にご一読ください。

パス1：愚者（0）

最初のパスは、セフィロトのクェテル（王冠）とホクマー（知恵）を結びます。このパスは、無限の可能性や自由な探求心を表します。愚者は、恐れや先入観にとらわれずに新しい冒険に飛び込むことができる人です。彼は、自分の内なる声に従って行動し、自分の本質や目的を見つけようとします。このパスは、自分自身を知るために必要な勇気や信頼を教えてくれます。

パス2：魔術師（I）

次のパスは、セフィロトのクェテル（王冠）とビナー（理解）を結びます。このパスは、創造力や意志力を表します。魔術師は、自分が持つすべての才能や資源を使って現実を変えることができる人です。彼は、自分の思考や言葉や行動に責任を持ち、自分の目標や夢に向かって努力します。このパスは、自分の力を認識し、それを発揮するために必要な集中力やコミュニケーション力を教えてくれます。

パス3：女教皇（II）

3番目のパスは、セフィロトのクェテル（王冠）とティファレト（美）を結びます。このパスは、直感や知識を表します。女教皇は、自分の内なる真理や叡智にアクセスすることができる人です。彼女は、感情や直観に従って行動し、自分の魂や精神とつながります。このパスは、自分の内面に向き合い、それを表現するために必要な静寂や瞑想力を教えてくれます。

パス4：皇帝（III）

4番目のパスは、セフィロトのホクマー（知恵）とビナー（理解）を結びます。このパスは、権威や秩序を表します。皇帝は、自分が築いた帝国や社会に対して責任感や誇りを持つ人です。彼は、自分の理想や信念に基づいて決断や行動をすることができる人です。このパスは、自分の目的や価値観を明確にし、それを実現するために必要な規律や組織力を教えてくれます。

パス5：教皇（IV）

5番目のパスは、セフィロトのビナー（理解）とゲブラー（判断）を結びます。このパスは、伝統や知識を表し、教皇は精神的な指導者や知識の源です。彼は宗教や哲学に根ざし、深い知恵を持っています。このパスは、学びや経験を通じて深化する知識と理解の重要性を教えてくれます。

パス6：恋人たち（V）

6番目のパスは、セフィロトのゲブラー（判断）とツェデク（基礎）を結びます。このパスは、愛や選択を象徴し、恋人たちは結びつきと調和を表します。彼らは選択を通じて成長し、人間関係においてバランスを見つけようとします。このパスは、愛と調和の価値を理解し、人間関係において自分自身を表現する方法を教えてくれます。

パス7：戦車（VI）

7番目のパスは、セフィロトのゲブラー（判断）とネツァク（勝利）を結びます。このパスは、意志の力や進化を表し、戦車は前進と勝利を象徴します。彼は困難に立ち向かい、自己を乗り越える力を持っています。このパスは、逆境においても意志を貫く重要性を教えてくれます。

パス8：力（VII）

8番目のパスは、セフィロトのツェデク（基礎）とゲブラー（判断）を結びます。このパスは、情熱や内面の力を表し、力は愛と意志の統合を象徴しています。彼女は優しさと覚悟を持ち、内なる獣を制御しています。このパスは、自分の内面の力を理解し、それを調和的に表現する方法を教えてくれます。

パス9：隠者（VIII）

9番目のパスは、セフィロトのツェデク（基礎）とホド（栄光）を結びます。このパスは、内省や知恵を象徴し、隠者は深い洞察と理解を求める旅人です。彼は静けさと瞑想を通じて内なる真理を発見しようとします。このパスは、内面の光に目を向け、静かな環境で自分と対話する重要性を教えてくれます。

パス10：運命の輪（IX）

10番目のパスは、セフィロトのホド（栄光）とイェソド（基礎）を結びます。このパスは、周期や変化を象徴し、運命の輪（幸福の輪）は運命や人生のサイクルを表します。彼は変化に適応し、人生のさまざまな局面を経験します。このパスは、変化と適応の重要性を理解し、柔軟性を保つ方法を教えてくれます。

パス11：正義（X）

11番目のパスは、セフィロトのホド（栄光）とネツァク（勝利）を結びます。このパスは、公正さやバランスを象徴し、正義は道徳的な判断と調和を表します。彼女は真実と誠実さを尊重し、公正な意思決定を行います。このパスは、公正と調和の価値を理解し、行動においてそれを実践する方法を教えてくれます。

パス12：吊るされた男（XI）

12番目のパスは、セフィロトのイェソド（基礎）とネツァク（勝利）を結びます。このパスは、犠牲や悟りを象徴し、吊るされた男は物事を新しい視点から見つめることができる人です。彼は忍耐と柔軟性を持ち、時には物事を一時停止させることで新たな理解を得ます。このパスは、状況を受け入れ、変化と悟りを求める姿勢を教えてくれます。

パス13：死神（XIII）

13番目のパスは、セフィロトのネツァク（勝利）とイェソド（基礎）を結びます。このパスは、変容や変革を象徴し、死神は新しい始まりや変化の前に終わりがあることを教えてくれます。彼は不必要なものを解放し、成長と変化への準備をします。このパスは、変化や終わりを受け入れ、新しい可能性を迎え入れる柔軟性を教えてくれます。

パス14：節制（XIV）

14番目のパスは、セフィロトのイェソド（基礎）とマルクト（王国）を結びます。このパスは、バランスや節制を象徴し、節制は異なる要素を調和させる能力を示します。彼女は感情と理性を統合し、物事を調整することができます。このパスは、自己コントロールとバランスの重要性を理解し、穏やかな変化をもたらす方法を教えてくれます。

パス15：悪魔（XV）

15番目のパスは、セフィロトのイェソド（基礎）とホド（栄光）を結びます。このパスは、欲望や束縛を象徴し、悪魔は物質的な執着や誘惑に注意を喚起します。彼は自己の枠を超え、束縛から解放される方法を模索します。このパスは、誘惑や束縛に打ち勝ち、真の自由を見つける方法を教えてくれます。

パス16：塔（XVI）

16番目のパスは、セフィロトのホド（栄光）とネツァク（勝利）を結びます。このパスは、突然の変化や解放を象徴し、塔は構築された構造が崩れ去ることを示します。彼は不安や変革を経験し、新たな基盤を築く方法を見つけます。このパスは、変化や試練に立ち向かい、成長と洞察を得る力を教えてくれます。

パス17：星（XVII）

17番目のパスは、セフィロトのネツァク（勝利）とティファレト（美）を結びます。このパスは、希望や霊的な洞察を象徴し、星は新しい可能性や啓示をもたらします。彼女は未来への信頼と平和をもたらし、希望を追い求めます。このパスは、内なる光に従い、目標に向かって進む勇気を教えてくれます。

パス18：月（XVIII）

18番目のパスは、セフィロトのホド（栄光）とイェソド（基礎）を結びます。このパスは、感情や無意識を象徴し、月は夜の暗闇と夢の中での洞察を表します。彼女は感受性と直感を重視し、深層心理にアクセスする方法を学びます。このパスは、感情の流れに従い、内なる世界を理解し調和を取る方法を教えてくれます。

パス19：太陽（XIX）

19番目のパスは、セフィロトのイェソド（基礎）とネツァク（勝利）を結びます。このパスは、エネルギーや陽性の象徴であり、太陽は希望と明るさをもたらします。彼はポジティブなエネルギーを発散し、成功や幸福を追い求めます。このパスは、内なる光を放ち、ポジティブなエネルギーで他者と環境に影響を与える方法を教えてくれます。

パス20：審判（XX）

20番目のパスは、セフィロトのホド（栄光）とネツァク（勝利）を結びます。このパスは、精神性や再生を象徴し、審判は過去の経験からの学びと新しい出発を示します。彼は自己評価と認識を深め、精神的な浄化と変容に向けて歩みます。このパスは、自分の内なる声に耳を傾け、精神性の成長に向けて進む方法を教えてくれます。

パス21：世界（XXI）

21番目のパスは、セフィロトのイェソド（基礎）とマルクト（王国）を結びます。このパスは、完成と達成を象徴し、世界は全体的な調和と統合を表します。彼女は目標に到達し、バランスのとれた状態を維持します。このパスは、自分自身と周囲の世界との一体感を感じ、成就した人生を歩む方法を教えてくれます。

生命の樹の数字の意味

1から10までのセフィロトにはそれぞれ独自の意味があります。以下は、一部のセフィロトの意味の一例です。

数字	意味
1	新しい始まり、行動力、意志力、好奇心、独立心¹²
2	ペアリング、バランス、二元性、選択肢、結合¹²
3	創造、誕生、発展、つながり¹²
4	安定、安全、堅実さ¹²
5	不安定さ、危機、変化、冒険¹²
6	コミュニティ、調和、新しい常態¹
7	反映、評価、周期の完結¹
8	速さ、力、物質界と霊界のバランス¹
9	独立、孤独、物事の完結¹
10	完成、統合、進化¹

タロットカードと数字との関連性

結びつく数字の奥深い意味

セフィロトとタロットの数字との関連性を理解するには、それらが生命の樹上でどのように配置されているかを見る必要があります。生命の樹は三角形または三つの三連を持つことができ、それぞれ次のようになります。

第一の三連には

第一の三連にはセフィロト1、2、3が含まれます：ケテル、ホクマ、ビナ。これらは神聖な意志、知恵、理解を表す最高の球体であり、火の要素（アッツィルート）、Chiah（生命力）と呼ばれる魂のレベル、発散の世界とも関連しています。この三連に対応するタロットカードは：

愚者（0）、どのセフィラにも割り当てられていないが、すべての創造の可能性を表します。
マジシャン（1）、ケテルに対応し、神聖な意志の具現を示します。
女教皇（2）、ホクマに対応し、神聖な知恵の受容を示します。
女帝（3）、ビナに対応し、神聖な理解の表現を示します。

第二の三連には

第二の三連にはセフィロト4、5、6が含まれます：チェセド、ゲブラ、ティファレト。これらは神聖な慈悲、正義、美を表す中間の球体であり、水の要素（ブリア）、Neshamah（高次の知性）と呼ばれる魂のレベル、創造の世界とも関連しています。この三連に対応するタロットカードは：

皇帝（4）、チェセドに対応し、神聖な慈悲の権威を示します。
教皇（5）、ゲブラに対応し、神聖な正義の訓練を示します。
恋人たち（6）、ティファレトに対応し、神聖な美の調和を示します。

第三の三連には

第三の三連にはセフィロト7、8、9が含まれます：ネツァ、ホド、イエソド。これらは神聖な勝利、栄光、基盤を表す下位の球体であり、風の要素（イェツィラ）、Ruach（低次の知性）と呼ばれる魂のレベル、形成の世界とも関連しています。この三連に対応するタロットカードは：

戦車（7）、ネツァに対応し、神聖な勝利の勝利を示します。
力（8）、ホドに対応し、神聖な栄光の勇気を示します。
隠者（9）、イエソドに対応し、神聖な基盤の知恵を示します。

最後は

最後のセフィラはマルクト（10）であり、神聖な王国または具現を表します。これは地の要素（アッシャ）、Nefesh（動物の魂）と呼ばれる魂のレベル、行動の世界とも関連しています。マルクトに対応するタロットカードは：

運命の輪（10）、マルクトに対応し、神聖な具現のサイクルを示します。

生命の樹のセフィロトの数字とタロットカードの数字は、それぞれのシステムにおいて深い意味を持っていることが上記のようにわかります。このような数字の組み合わせは、個人の数秘術やタロットの解釈において重要な手がかりとなります。

数字の関係

1から9までの数字にそれぞれ特徴があることこれまで述べてきました。

応用になりますが

そこで応用になりますが、10以上の数字は、1桁になるまで足し合わせてその数字の意味を求めます。例えば、12は1+2=3なので、3の意味を持ちます。

また、タロットカード上の数字と絵柄に潜む隠れた数字は、タロットリーディングで引かれたカードを探求する手法として利用できます。数秘術をタロットカードに適用することで、カードのメッセージや意味、およびお互いとの関連や相互作用に対する追加の洞察を得ることができます。以下は、タロットリーディングで数秘術を使用するいくつかの方法です：

各カードの番号

各カードの番号とそれに対応する数秘術的な意味を見てください。例えば、「愚者」（0）、マジシャン（1）、またはワールド（21）を引いた場合、それらを数秘術の0、1、または3（2+1）の意味に関連付けることができます。0は無限の可能性、無、新しい始まりを表します。1は個性、創造性、リーダーシップを表します。3は表現、コミュニケーション、楽観主義を表します。

各カードの絵柄に潜む隠れた数字

各カードの絵柄に潜む隠れた数字とそれに対応する数秘術的な意味を見てください。例えば、「女教皇」（2）を引いた場合、彼女が2本の柱の間に座っていることに注目できます。これは二重性、バランス、直感を表しています。2はまた協力、調和、パートナーシップを表します。

リーディング内のすべてのカードの数字の合計

リーディング内のすべてのカードの数字の合計とそれに対応する数秘術的な意味を見てください。例えば、「恋人」（6）、運命の輪（10）、太陽（19）を引いた場合、それらを合計して35（6+10+19）を得ることができ、これは8（3+5）に簡約されます。8は力、成功、豊かさを表します。

リーディング内の繰り返しまたは連続する数字

リーディング内の繰り返しまたは連続する数字とそれに対応する数秘術的な意味を見てください。例えば、「女帝」（3）、吊るされた男（12）、月（18）を引いた場合、これらがすべて3をルートとして持っていることに気付くことができます（3、1+2、1+8）。3は表現、コミュニケーション、楽観主義を表します。また、これらが3-6-9のシーケンスであることに気付くことができます（3×1、3×2、3×3）。このシーケンスは創造性、調和、完成を表します。

繰り返しにはなりますが、タロットカードの数字の意味を見ていきましょう。

1: 創造性、自己主張、リーダーシップ

1: 創造性、自己主張、リーダーシップ 1は最初の数字であり、新しい始まりや創造性を表します。自分自身を表現したり、自分の考えや行動に責任を持ったりすることが大切です。リーダーシップや独立性も強く持ちますが、孤独やエゴも注意する必要があります。

2: 協力、バランス、関係性

2: 協力、バランス、関係性 2は対立や分裂ではなく、協力や調和を求める数字です。他者との関係性やパートナーシップを大切にします。感受性や直感も高く持ちますが、依存や受動性も注意する必要があります。

3: 創造力、コミュニケーション、楽しみ

3: 創造力、コミュニケーション、楽しみ 3は創造力やコミュニケーションを表す数字です。芸術的な才能や表現力を発揮します。楽しみや喜びを求めて冒険的に挑戦します。社交性や友好性も高く持ちますが、浅はかさや散漫さも注意する必要があります。

4: 安定、秩序、実現 4は安定や秩序

4: 安定、秩序、実現 4は安定や秩序を表す数字です。堅実で信頼できる人物です。目標に向かって努力し、結果を実現します。規律や責任感も高く持ちますが、頑固さや閉鎖的さも注意する必要があります。

5: 変化、自由、冒険 5は変化や自由

5: 変化、自由、冒険 5は変化や自由を表す数字です。新しいことに挑戦し、多様な経験をします。好奇心や冒険心が旺盛です。柔軟性や適応力も高く持ちますが、不安定さや無責任さも注意する必要があります。

6: 調和、愛情、奉仕

6: 調和、愛情、奉仕 6は調和や愛情を表す数字です。家庭や社会に貢献し、人々に奉仕します。優しさや思いやりが豊かです。美意識や芸術性も高く持ちますが、依存性や過干渉も注意する必要があります。

7: 探求、知識、内省

7: 探求、知識、内省 7は探求や知識を表す数字です。真実や秘密を解き明かそうとします。知性や洞察力が鋭いです。内省や瞑想を通して自分自身を理解します。独立性や個性も高く持ちますが、孤独や偏屈さも注意する必要があります。

8: 力、成功、豊かさ

8: 力、成功、豊かさ 8は力や成功を表す数字です。野心や目的意識が強いです。物質的な豊かさや名声を得ます。経営力や組織力も高く持ちますが、権力欲や強引さも注意する必要があります。

9: 完成、智慧、慈悲

9: 完成、智慧、慈悲 9は完成や智慧を表す数字です。人生のサイクルの終わりに達し、成熟します。人類の進化に貢献し、慈悲の心を持ちます。理想主義や精神性も高く持ちますが、非現実的さや逃避も注意する必要があります。

以上がタロットカードの数字の意味です。

生命の樹を取り入れた解釈者（参考までに）

エルフィン・レーダー（Eliphas Levi）やアーサー・エドワード・ウェイト（Arthur Edward Waite）は、タロットの解釈において生命の樹の概念を取り入れ、独自の視点からカードの意味を理解しました。

エルフィン・レーダー（Eliphas Levi）

• 大アルカナとセフィロトの関連: 生命の樹のセフィロトと大アルカナを対応づけ、それぞれのカードに深い意味を与えました。
• 小アルカナと四元素: 小アルカナのスートを四元素に関連付け、生命の樹のセフィロトと組み合わせて解釈しました。
  

アーサー・エドワード・ウェイト（Arthur Edward Waite）

• カードのシンボリズムとセフィロト: 各カードのシンボルや図像を、生命の樹のセフィロトやカバラの概念に基づいて配置しました。
• 大アルカナの道のり: 大アルカナのカードを生命の樹のセフィロトや小径を通じて結びつけ、進むべき道を表現しました。

これらの解釈は、生命の樹を取り入れた解釈者の視点からのものであり、異なる解釈者や流派によっては異なるアプローチが取られています。生命の樹を取り入れた解釈は、タロットにおいてシンボリズムや深層の意味を理解する手助けとなりますが、解釈は主観的であり、異なる視点からアプローチされることが一般的です。

いかがでしたでしょうか。